担当医紹介
院長 本田 高幹(ホンダ タカキ)

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略歴
- 徳島大学医学部医学科 卒業
資格
- 整形外科専門医(日本整形外科学会)
- 運動器リハビリテーション認定医
- スポーツ認定医
- 脊椎脊髄病認定医
- スポーツドクター(日本スポーツ協会)
- 義肢装具等適合判定医師
所属学会
- 日本整形外科学会
骨粗しょう症外来について
和歌山市のほんだ整形外科では「骨粗しょう症外来」を設け、専門の医師が診断・治療・生活指導を行っています。
骨粗しょう症は「骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気」で、日本では推計1,280万人もの患者さんがいるといわれています。
糖尿病よりも多く、特に高齢女性に多い病気です。骨粗しょう症は初期に自覚症状が少ないため、気づかないまま進行してしまうことが大きな問題です。実際に「骨折して初めて病気が分かる」という方も少なくありません。
骨粗しょう症になるとどうなるの?
- 転倒や軽い衝撃でも骨折しやすくなる
- 背骨の「いつのまにか骨折」によって身長が縮む・背中が曲がる
- 骨折により寝たきりや要介護につながる
- 健康寿命や平均寿命の短縮にもつながることが分かっています
骨粗しょう症はどんな人に多い?

骨粗しょう症による骨折を起こしやすい人には、以下の特徴があります。
- 閉経後の女性、50歳以上の女性
- やせ型の方
- ステロイド薬を長期間使用している方
- 家族に骨粗しょう症や骨折をした人がいる方
- 喫煙習慣がある方
- 過去に骨折をしたことがある方
- 過度の飲酒習慣がある方
閉経後の女性に多い病気
骨粗しょう症は特に閉経後の女性に多い病気です。男性よりも2〜3倍多く、
- 60歳代の女性では約5人に1人
- 70歳代の女性では約3人に1人が骨粗しょう症といわれています。
女性は50歳前後で閉経を迎えると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に低下します。エストロゲンには「骨を壊す働きをゆるやかにする作用」があるため、その分泌が減ることで骨量が大きく低下し、閉経後10年ほどの間に骨粗しょう症へ進行しやすくなります。
骨は年齢とともに変化します
骨は一度できあがったら変わらないと思われがちですが、実は肌と同じように新陳代謝を繰り返しています。
古い骨を壊し、新しい骨を作るサイクルを日々行っており、年齢やホルモンの影響を受けて変化していきます。そのため、とくに閉経後の女性は骨の新陳代謝のバランスが崩れ、骨が弱くなりやすいのです。
50歳を迎えたら一度検査を
閉経後の女性は骨量が急激に減少するため、50歳を過ぎたら一度、骨粗しょう症の検査を受けることをおすすめします。早期に発見し、治療や生活改善を行うことで、骨折のリスクを減らし健康寿命を延ばすことができます。
骨粗しょう症外来で行う検査
当院の骨粗しょう症外来では、予防から治療まで一貫してサポートいたします。とくに、骨粗しょう症の診断と治療の基盤となる骨密度測定(DXA法)を導入していることが大きな特徴です。
骨密度測定(DXA法)
現在もっとも正確に骨の強さを測定できる方法です。腰椎や大腿骨の骨密度を測定することで、骨折のリスクを客観的に知ることができます。短時間で痛みもなく安心して受けられる検査です。
血液検査
骨の代謝の状態やカルシウム・ビタミンDの量などを確認します。骨が弱くなる原因を調べるために欠かせない検査です。
生活習慣評価
普段の食事や運動習慣を確認し、骨を丈夫に保つためのアドバイスを行います。
これらの検査を組み合わせることで、患者さん一人ひとりに合った治療方針を立てていきます。
骨粗しょう症の治療
骨粗しょう症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせて行います。
生活習慣の改善
食事指導
カルシウム・ビタミンD・タンパク質など、骨に必要な栄養素をしっかり摂れるようアドバイスします。
運動療法
無理のない筋力トレーニングやウォーキングをすすめ、転倒予防にもつなげます。
薬物療法
骨の代謝を整え、骨密度を高める薬を使用します。内服薬や注射薬があり、患者さんの年齢や生活背景に合わせて最適なお薬を選びます。
当院では、「骨折を防ぐこと」そして「自分の足で元気に動ける時間=健康寿命を延ばすこと」を何より大切にしています。
骨粗しょう症に関するよくある質問
骨粗しょう症は治りますか?
完全に元の骨に戻すことは難しいですが、適切な治療により進行を抑え、骨折のリスクを大きく減らすことができます。
骨粗しょう症の初期症状はありますか?
初期には自覚症状がほとんどありません。そのため検査で早めに見つけることが大切です。
骨粗しょう症がひどくなるとどうなりますか?
軽い転倒や日常動作でも骨折しやすくなります。背骨の「いつのまにか骨折」により身長が縮んだり、姿勢が曲がることもあります。
骨密度70%以下は骨粗しょう症ですか?
一般的に20‐45歳女性の平均骨密度を100%とした場合の比率(=YAM)が70%以下で骨粗しょう症と診断されます。ただし正確な診断には医師の判断が必要です。
若い人でも骨粗しょう症になりますか?
はい。閉経後女性に多い病気ですが、極端なダイエット、栄養不足、運動不足、ステロイド薬の使用などが原因で若年でも起こることがあります。
骨粗しょう症にならないためにはどうしたらよいですか?
カルシウムやビタミンDを含む食事、適度な運動、日光浴、禁煙、飲酒を控えることが予防につながります。
骨粗しょう症の薬をやめるとどうなりますか?
薬をやめると骨密度が再び低下し、骨折リスクが高まる場合があります。自己判断せず、必ず主治医と相談してください。
骨粗しょう症は保険適用になりますか?
骨密度検査や多くの治療薬は保険が適用されます。詳細は医師にご相談ください。

